東陽住建が取り組んでいる、高齢樹の東濃桧を使った「改良型耐震シェルター工法住宅」の事業計画は、農林水産省・経済産業省・国土交通省から認定された「農商工等連携事業」です。
この事業は、適切に管理された森林資源活用のために、FSC®(※)森林認証の普及と推進に取り組む東白川村森林組合および東白川製材協同組合と連携し、地域ブランドである「東濃桧」の認知を広めることにより、地域経済の活性化を目指します。
そして、良質な木材を適正価格で安定供給することにより、耐震構造を備え持つ家を1棟でも多く普及させることで、お客様にとって安心で安全な家づくりを進めています。
(※)FSC®:森林管理およびその森林から産する木材の流通・加工プロセスを認証する国際機関。木彩工房ネットワークグループライセンス番号:FSC®C015059 認証番号:SGSHK-COC-001326
改良型耐震シェルター工法とは
東濃桧の大黒柱(24cm角×4本)を胴差しの木質フレームで囲う工法です。現在の耐震構造に、木の粘り強さを生かした伝統工法の要素を取り入れています。要は、太い4本の柱と太い梁に厚い鴨居を組み合わせるというイメージです。
壁の高剛性・高強度により構造の倒壊を防ぎ、木組みにより揺れのエネルギーを吸収する、「耐震」と「制震」を組み合わせたバランスの良い木造軸組工法を実現しています。
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改良型耐震シェルター工法で、得られる安心と快適
木造住宅における従来の軸組工法では、強度を増すためには柱と柱の間に「筋かい」と呼ばれる柱を斜めに入れる工法が主流でした。しかし筋かいを入れると、その部分は窓を配置できず、壁を造らざるを得ません。軸組工法で造る家は「壁が多くて強度がある」か「開放感があって強度がない」か、どちらかの選択肢しかありませんでした。
太い柱を囲む梁と厚鴨居を組み合わせた「改良型耐震シェルター工法」では、古来、寺社仏閣に見られる組子の原理で接点を増やすことにより、従来の木造建築の軸組工法と同等の強度を持ちながら、開放感のある空間を実現することができます。
この技術により、例えば家族が集うリビングを、強いシェルター機能を備えながらも、広くて明るく風通しの良い快適な空間にすることができるのです。
快適な暮らしも、命あってこそ
桧の木が持つ強さの特性を最大限に活かす「改良型耐震シェルター工法」は、災害時などにおけるご家族の避難場所を、家の中に造ることを可能としました。
家にはさまざまな機能が必要です。住みやすい間取りであったり、使い勝手だったり…。中でも、その暮らしの中心となる「家族の命を守る」という重大きな機能が家には不可欠です。
もしも家の中に居る時に地震が起きたら、その時、瞬時の判断で行動できることは何ですか?改良型耐震シェルター工法は、ご家族が最も多く集うリビングを耐震シェルターとし、皆様の大切な命を守る家として機能します。
天然素材の東濃桧に囲まれる安らぎは森への貢献
改良型耐震シェルター工法の家は、高樹齢の東濃桧をふんだんに使っています。これは、自然の恩恵です。「木材の伐採は、森林破壊につながるのでは…」と懸念される方もいらっしゃいますが、実は、適正に木を使い、森を管理することは、森林の保護につながっているのです。
また、木は成長が盛んな若い時期にたくさんの二酸化酸素を吸収し、伐採して成長が止まると二酸化炭素を内部に貯めるので、二酸化炭素を減らすことにもなります。高樹齢の木を適切に木材として使用し、森を活性化させることは森への貢献につながるのです。