2017年9月5日
「自然素材」とは何か
ある新聞に面白い記事が目にとまりましたので、ご紹介したいと思います。
木材の伐採、製材した後の工程で同じ山から切り出された木材でも、中温・高温乾燥させたものと、天然乾燥や低温乾燥で作られた製品では、明らかに異なる。あるセミナーで大学の先生が、食パンを2つに切り分け、1つはパン以外何も入れない容器に、もう1つは杉や桧の端材を入れた容器に入れて、カビの生え方の実験をした例を紹介していた。
何も入れない方は1週間もしないうちに黒カビや緑色のカビが生え始め実験終了の40日目には何が入っているかわからないほどにカビだらけとなった。
しかし杉や桧の端材を入れた方は40日過ぎてもカビが生えなかった。其の写真を見せて頂いた時には、これほど違うのかと私も驚いた。言葉では杉や桧の香りの成分には抗菌作用がありますと説明はしてきたが、ここまで違うとは思っていなかったのである。
その先生の実験の話を聞いたテレビ番組の製作会社が興味をもち、どこで貰ってきたのか知らないが杉や桧の端材を手に入れ、同じ実験をした。ところが1週間もすると杉や桧の端材を入れたパンもカビはじめ、1ケ月ほどで大差が無くなってしまったと言う。
あの先生の実験はおかしいのではないかと問い合わせたところ、テレビ製作会社が実験に使用した端材を送って欲しいということになり、その成分を分析した所、抗菌成分が極めて少なくなっていることが分かった。この端材は高温乾燥させた端材だったとの事である。
当社社員も私の話を聞き、早速当社自慢の低温乾燥機で乾燥させた杉のカンナ屑を入れた袋と、何も入れない袋に食パンを入れて実験したが、2週間で何も入れない方はカビだらけなのに、カンナ屑を入れた方は全くカビていなかった。
私もこの目でその実験を見て、低温乾燥なら木材の持つ有効成分が残ったまま、水分だけを飛ばすことが出来ることを再確認した。(某材木店会長のコラムより抜粋)
私もこの記事を読んでやはり東濃桧の無垢材を使用した家造りは低温・中温・自然乾燥している東陽の家の造りにより一層、無垢材を使った健康な家造りに胸を張って進めて行きたいと、さらに強く思いました。
東陽住建では現在80%から85%の東農桧を使用した住宅です。さらに現材100%をめざして検討中です。
東陽住建株式会社 会長 中井 修