2013年3月19日
「 背景にある哲学 」
今日は、ステキなニュースが、
建築のノーベル賞と呼ばれる、
米プリツカー賞を伊東豊雄さんが、
受賞されました。
こういった建築は、
実は、多くの場合、評価が
わかれます。
特にその建物の利用者は、
不特定多数が考えられることが
多いので、その分だけ評価があるのです。
その建物のデザインや、
機能・使いやすさ。。。
視点は様々あるのですが、
やはり、大事なのは、その建物に
こめられている設計者や施工者の
「背景にある哲学」
が大事だと思うのです。
彼が震災後「みんなの家」という
プロジェクトを思いをこめて、
されたのも、今回の受賞の要因だと
思います。
住宅もそうです。
背景にある哲学はとても大事。
同じものをつくるのでも、
その哲学が違えば、やはり
違ったものができるのです。
写真は、以前、全国のコンテストで、
最優秀に選ばれたご家族のリフォームを
担当させていただいた時のものです。
おじいさんのおじいさんから受け継いで
きた家を、どう守っていくか?
お会いした時にその思いをお聞きし、
その中で、できること、できないこと、
しない方がいいことなど、多くの選択を
していただきました。
そして、その思いが、新たな
建物を生み出しました。
この写真、実はプロが見ると、
色々と突っ込みたくなるところがあるでしょう。
でも、ここに、たくさんの思いがこめられて
いるのです。
この写真の上部の木にも様々な物語
があるのですが、ちょっと語りつくせません。
今の時代、建物をつくるだけなら、
ちょっとした知識と、お金さえあれば
できてしまいます。
たぶん、小学生に3時間教えれば、
誰にどう頼むと、家がつくれるかは
教えることができます。
ただ、そこにある背景は、
時間をかけて、つくり上げていくものだと
思うのです。
大切に続くのは、
「なぜ。。。」
英語で言うと、「WHY」
そのあとに続く、背景にある哲学だと
感じるのでした。
伊東先生、受賞本当に
おめでとうございます!!