2013年2月23日
「 木は、何がいいのか?① 」
日本の森を守るプロジェクト。
「適材適所」
という言葉があります。
これって、大工仕事における木の
使い方から生まれた言葉なんです。
木の種類や、1本1本の特性に応じて、
この木は大黒柱に、この木は床に……
と、使い分けたことが語源だそうです。
「適材適所」は古代にまで、
さかのぼります。
かの有名な「日本書記」には、
スサノオノミコトが、自分の体毛を抜いて
木に変え、人々にその用途を教えたという
エピソードが出てくるそうです。
スサノオノミコトは、スギとクスは船に、
マキは棺にと、使い方を教えました。
そして、ヒノキは宮殿に使うようにと
指示したそうです。
ヒノキは、木目がきれいで気品も備わり、
耐久性がとても高いのです。
1000年以上も昔、神話の時代から、
身分の高い者の宮殿に使われてきたヒノキ。
そう考えると、いかに長く日本人に愛され、
必要とされてきた価値ある木材なのか、
改めてわかります。
写真は、そのヒノキの中でも
良質な東濃檜の森。
多くの人が、この森を守るため、
今も、努力と工夫をしています。
1000年続く物語は、今も続いているのです。
(一部出典 森と木と人の暮らし)