2020年3月23日
東陽住建 木村です。
この業界に入って30年が経ちましたが、いまだに予測不能な初体験の出来事がありました。
築45年ほどのお宅ですが、以前よりトイレの流れが悪いと相談を受けておりました。現行と同じ塩ビ配管による配管施工がされており、流れが悪い時にはワイヤー挿入による管掃除をすると復旧しますが 数日後にはまた流れが悪くなります。
施主様のお話では 根っこのような繊維片が配管の中についていることがある とのことでした。
土管配管ならば根っこの侵入があり得ますが、塩ビ配管では根っこが侵入する隙間はあり得ないとお話ししておりました。念のため配管を掘り起こし確認してみます。
緑色のガス管をくぐって配管されています。ガス配管下の45度エルボ部材のあたりに根っこがあります。配管を切断します。
配管を切断取り外す時45度エルボ下流部が抜けてしまいました。配管の差し込みが3ミリ程度しかなく、接着剤も未施工でした。施工不良です。当社施工ではありませんが、こんな施工をしている職人さんがいるとは びっくりです。
施工不良部から根っこが侵入しています。さらに下流に向かって伸びています。
配管に沿ってびっしり根っこがありました。管の周りにきれいに生えていますから 汚水は一様流れますが ペーパーが引っ掛かり始めると流れが悪くなるようです。原因はきれいに取り除き 配管を規定通りにやり直しました。それからは気持ちよくトイレをお使いになっておられます。
他社では想像もつかないような手抜き工事、施工不良が行われていることがあります。もう少し早く原因にたどりついていれば お施主様の不快を早く取り除けなのに時間がかかってしまい 申し訳なく思っております。
日々勉強です。この経験を次に生かしていきます。といっても30年やって初めての経験ですから 私が引退するまでには もう起きないのではないでしょうか。