2013年10月11日
【 日本の森の今抱える問題点 】
「やばいんじゃないか?」
実は、今、山の方々から、
こんな声が、聞こえてきます。
今、多くの方に知られていない現実が、
具体的になって、表面化しつつあります。
この話は、林業者の方々の声でもあるので、
ぜひ、多くの方に読んでいただけたらと思います。
山というのは、切る・使う・植えるという循環を
繰り返しながら、管理されてきました。
日本の林業というのは、実際は、赤字です。
事業としては、国からのCO2吸収や災害防止等の
補助金によって、なんとか運営できています。
まず、こうなってしまった原因は、
いくつかあります。例を2つ上げますが、
今後も考えると、対応を考えていかなければなりません。
1.木材価格の下落
20年前に比べたら1/5になっています。
例えば、ヒノキ1㎥は、10万円から、2万円まで
下落したのです。
下落した理由は、流通の簡素化だったり、
海外製品の利用が進んだこともあります。
そういった競争により、事業として合わないが、
山をほっておけない。森が荒れないように
活動しているのが、現実です。
2.紙の使用量の減少
最近では、タブレット等ペーパーレスという
考え方が、一般的になってきました。
電気製品の説明書も、ダウンロードする形に
なっていたり、電子書籍などの利用もその原因でしょう。
紙の原料の木片チップ。
これらも、現実、余っています。
最近では、こういった木片チップ業者さんは、
取引規制がかかったりして、受け入れてもらえません。
製紙業者も事業なので、安い海外の木片チップを
輸入しているのです。
また、その対応策として、
バイオマス発電に利用しようとしていますが、
まだ、全国的にそれほどないので、
今は、現実余ってしまっています。
そして、これから、消費税が上がり、日本の人口
構造も変わりつつあります。
2020年ごろには、現在93万戸建てられている住宅が、
50万戸前後になるのではと予測されています。
どんどんと木は使われなくなっているのです。
木が使われないと、森はやがて、荒れていき、
自然災害や川や海がよごれ、日本の環境が、
おかしくなってきます。
で、今、林業者が何をしているのか?
それは、日本の木の輸出です。
韓国ではヒノキブームらしく、人気があります。
また、中国でも日本の木が利用されています。
ただ、その値段は、私が聞いても、
安すぎると思うものです。
輸入以外にも、薪の材料などをホームセンターに
おろしたりしています。
対策をし、新しい道を探しているものの、
それでも、これからを想像すると、
中古住宅市場の活性化など、木を使われるタイミングが
減っていくのは、間違いなく、この流れは、
進んでいくと思われます。
これを続けていけば、一時議論が上がった、
環境税の導入も検討しなければならないでしょう。
木が使われないことは、
環境に大きな影響を及ぼしていきますし、
私たちの家計にも大きな負担を強いることに
なるでしょう。
この「やばい」状況をよくするため、
私たちは、様々な機関と連携し、
木の良さ、森の大切さを伝えていく活動をしています。
でも、もっと大切なのは、多くの方に、
日本の森を適正に管理していくには、いろんな
問題があり、これから、危機的な状況を
迎えるということを知っていただくことだと
感じています。
日本の森を守るプロジェクトでは、
こういった森のさまざまな問題を、取り扱っています。
○木は、切ってもいいのかシリーズ
○木は、有効活用されているのかシリーズ
○地球温暖化シリーズ
など、様々な視点で、掲載されております。
日本の森や、木のことって、
もちろん多くの方が非日常のことです。
でも、今、語るべき問題だと
強く感じています。
ぜひ、ご覧いただけたらうれしいです。
日本の森を守るプロジェクト
https://www.facebook.com/japanwoods