2013年5月5日
「ね~、何で日本の木をみんな使わないの?」
木は、切ってもいいのか?シリーズ
https://www.facebook.com/japanwoods
で、木を切る大切さについて、お伝え
してきました。
環境のことだけ考えると、国産材
を使うのが、一番良いのです。
しかし、実際には、国産材の使用率は、
全体の木材使用量の27.8%(H21年)です。
なぜ、国産材は、使われなくなった
のでしょうか。
原因は、いくつかありますが、
大きく2つに分けられるでしょう。
一つは、価格。
国産材の流通経路は、かなり
複雑です。
まず、山の所有者が、山から木を切りだし
市場に売ります。それを製材所が買い、
加工し、その加工したものを市場に売ります。
それを、木材問屋が買い、材木屋さんが
買い、建築屋さんにわたる。
単純な経路だけでもこれだけの流通
ルートがあるのです。
もうひとつは、品質。
木材の品質を決める指標として、
ポイントになるのは、含水率という
数字です。
無垢の木を適切に使うには、20%が
目標となりますが、国産材は、
棟梁が、一本一本、木の癖を見ながら、
時間をかけて乾燥させてきました。
しかし、今の時代。
なかなかそれだけ、悠長なことを
言っていられないのが実情です。
乾燥機に入れ、蒸気により、乾燥させる
方法をとるのですが、この点において、
国産材は輸入材に遅れをとりました。
特に、集成材というものが出てきて
から、工業製品という考え方も出てきて、
くるいがなく、加工のしやすい材で、
強度もあるとされ、国産材は、敬遠
される対象になりました。
しかし、それから何十年とたち、
今、この2点について、
山の取り組みや建築屋さんの木の良さを
伝える努力により、解決されるところも
でてきました。
それでもやはり、国産材は
全体の27.8%です。
実に大きな問題がここにあります。
日本の人工林(人の手の入った森)は、
今後10年間で約6割が利用可能な高齢級の
森林に移行する見込みなのです。
人工林資源が充実していくにもかかわらず、
その多くが利用期に達する一方、木材需要は
低迷し木材価格も長期的に下落しています。
そのため、木材生産は過去最高だった
昭和55年と比べて約2割まで低下している
ので、森林所有者の多くが、採算性の悪化
から伐採を手控えています。
これは、上記の日本の林業の流通と
輸入材による、木材の価格の下落に
対応できなかったのが、そもそもの原因
です。
しかし、この数字が表わすように、
日本の森は、日々荒れつつあると言える
のです。
客観的な事実ですが、
この未来を私たちのプロジェクトでは
変えるため、
1.木のこと、森のことを知ってもらう
2.具体的に木を使う行動をする
ことを行っています。
「未来を予測する最も良い方法は、
未来を創りだすことである。」
木や森の問題というのは、非日常の問題かも
しれません。
ただ、今語るべき問題の一つです。
国も多くの法整備をし、日本の森を守るため、
制度をつくっています。
未来にすばらしい日本の木という資源を
残すため、私たちは活動していこうと思います。
あなた様にもちょっとだけ、木や森の
問題に興味を持っていただけたらうれしいです。
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